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2019.11.25 転職ノウハウ

コンプライアンス担当の上手な転職ポイント

コンプライアンス担当の上手な転職ポイント

そもそも「コンプライアンス担当」とは

法務職でも、よりコンプライアンス業務に特化した職種

この記事では、コンプライアンス職の転職について解説しますが、まずは一般的な「法務担当」と対比させながら、「コンプライアンス担当」の位置づけをおさらいしておきましょう。

「コンプライアンス担当」、「コンプライアンス職」、「コンプライアンス部門」…など、「コンプライアンス」という語を冠する職種や部署は多いですが、これらは一般的な「法務担当」の業務のうち、コンプライアンス業務だけを特化して取り扱う業種のことを指します。

具体的な業務としては、企業の事業遂行において、法律遵守を周知徹底させる取り組みや、役員に対する法務レクチャーなどが該当します。

特に大企業では、人員の多さから「法務部」から独立して「コンプライアンス」部門を設けていることが多いです。

「法務職」「コンプライアンス職」適性の違いは?

法務職も、コンプライアンス職も、リーガル面とビジネス面をうまく結びつける仕事には変わりありません。

あえて言うとすれば、法務職が「正解のない業務(→ビジネスに正解はない)」が多くを占めるため、よりビジネス面の要素が強くなるのに対し、コンプライアンス職は、法令の正しい理解・解釈と照らし合わせながら行う「正解のある業務」が多くを占めるため、リーガル面の要素が強くなる点が挙げられます。

コンプライアンス職から、より広い業務を扱う「法務」に転職する場合は、これまでよりビジネスジャッジが求められるシーンが増えていきます。まずはこの適性の違いを押さえておきましょう。

 

コンプライアンス業務だけを経験している人材の「法務担当」への転職はやや難しい

「法務」に一番求められているのは、やはり契約審査の即戦力

それでは本題です。まず、コンプライアンス職からより総合的な「法務担当」に転職することは可能なのでしょうか。

結論から言うと、
●「コンプライアンス」→「法務」も不可能ではない
●「法務」→「法務」に比べるとやや難しい
ということが言えます。

というのも、法務転職市場でいま最も求められているのは、やはり契約審査ができる即戦力だからです。その経験が無いとすると、経験者に比べて不利であることは否めません。

また、コンプライアンス職が一部門として成立している環境というのは、規模の大きい大企業や、法的規制の厳しい金融・製薬業界など、もともと給与水準が高いことが多いです。そうなると、その待遇をキープできるかというのが転職のハードルにもなってきます。

とはいえ、法務転職が売り手市場である現在、コンプライアンス職からも転職が成功する可能性は大いにあります。特に、扱う法令の範囲が転職前後で被っていれば、法律相談のような業務などでの活躍が期待されやすいでしょう。

「コンプライアンス職」の求人需要は大きく伸びているとは言い難い

上記で「コンプライアンス職」から「法務職」への転職がやや難しいというお話をしましたが、「コンプライアンス職」から「コンプライアンス職」への転職も簡単にできるとは限りません。

それでは、現在コンプライアンス職を担当している人が有利にコンプライアンス職に転職していくには、どのようにすればよいのでしょうか。続けて確認していきましょう。

 

· コンプライアンス職からコンプライアンス職に転職することはできるか

コンプライアンス職の需要が高いのは「金融」「製薬」「メーカー」

先述の通り、特に
●金融業界(→金融商品取引法)
●製薬業界(→薬機法)
●メーカー(→独占禁止法、下請法etc.)
など、業界の特性としてコンプライアンス意識が強い環境内であれば、コンプライアンス担当の経験を活かして転職しやすくなります。

体制構築の経験があるとアピールのチャンス

たとえば、コンプライアンス遵守のための社員向け説明会を開いたりするだけでなく、人事評価・業務フローなどを変えることで、コンプライアンスを守らざるを得ないような仕組みづくりをしているなどといった、より能動的な取り組みを行った経験があれば、転職時にアピールしやすいでしょう。

 

 まとめ:「コンプライアンス職」を深く掘るか、幅広く「法務全体」を手がけられる人材に成長することでキャリアが拓ける

仕組みを作れる「コンプライアンス職」として専門性を磨く

もちろん、「コンプライアンス職」としての専門性を深掘りするキャリアも可能です。「コンプライアンス職」の求人数自体はそれほど多くない一方で、「コンプライアンス職」に就くプレイヤーの数もまた少ないのが実状です。

特に、体制構築ができる「コンプライアンス職」は一層希少になりますので、もし、現職でそのチャンスがないのであれば、早期にコンプライアンス体制構築を任せてもらえる企業への転職を検討するのもよいと思います。

「コンプライアンス職」での経験に「法務職」の経験が加わるとキャリアが広がる

一方で、ここ数年の「法務職」の求人需要の急増を踏まえても、「コンプライアンス職」の経験のある人が「法務職」全般の経験を積むことで、応募できる求人選択肢が大きく増えると考えられます。

キャリアの選択肢を広げる意味でも、一度「法務職」としての転職も視野に入れてみるのもよいかもしれません。

 

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