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2019.08.23 転職ノウハウ

法務の仕事は「ハード」?転職時のポイント

法務の仕事は「ハード」?転職時のポイント

法務部の仕事は「きつい」「ハード」なのか?

基本的に、きつい法務部は少ないが…

企業の中で、契約審査など法律に関わる業務を担う法務部。「法律のスペシャリストとして活躍したい!」と法務転職を考える人も多いですが、実際どんな仕事なのかは意外と見えづらいです。転職してみたら、想像以上にきつい仕事だった…!と後悔したくないですよね。

法令遵守を推進しながら他部署をバックアップする…という法務部のイメージ通り、法務部の仕事は、基本的には法律の規制を意識したホワイトな職場が多い印象です。

また、「法務部」が存在している事実自体が、経営層がコンプライアンスを重視している証左となっている面があり、会社として「ブラック」な体質になりにくいとも言えます。

法務ならではの大変さは、大きく分けて2つ

とはいえ、もちろん法務部ならではのハードさもあります。

大きく分けると、1つ目が、法務の仕事が「正解のない業務」であるということ、2つ目が「営業など事業部門との社内調整が必須」であるということです。

以下で詳しく解説しますので、自分に合った職場を見つけるためにも、ぜひ「何が大変なのか」「どうやったら自分に合った職場を見つけられるのか」を押さえておきましょう!

「正解のない業務」が多いときつく感じる方も

法務の仕事は、こだわりすぎると終わらない

法務部の仕事には、わかりやすい「正解」がありません。やろうとすれば、とことんこだわれるため、自分できちんと「終わり」を決めないと「いつまでも仕事が終わらない!」ということになってしまいます。

また人によっては、納期面の問題だけでなく、「これで合っているのかな?」「これで完成にしてしまっていいのかな?」という心理面の不安も感じてしまうかもしれません。

納期が厳しすぎると、クオリティにこだわれずストレスに感じることも

法務の中心的な業務である契約書の審査は、件数が重なった場合、厳しい納期に悩まされることになります。そのため、「質」と「スピード」を天秤にかけるシーンが多すぎる企業だと、ストレスに感じてしまう人もいるかもしれません。

もちろん、人によってしたい仕事量は様々ですから、意欲的に仕事をしたい方は、敢えてきつい環境に飛び込むのもおすすめです。

納期の感覚を知るための「逆質問」で、企業とのミスマッチを防ごう!

転職時は、面接官への「逆質問」をしておくと、その企業の法務部で扱っている契約審査の量・頻度を事前に知ることができます。

 

逆質問の例:

「毎月何通程度の契約書を審査していますか?」
「1通あたりどの程度の時間をかけて審査していますか?」

→ あまりに多すぎたり、1通にかける時間が短いと、仕事のペースを掴むのが難しかったり、十分な時間がかけられず、苦労する場合も。

逆に、1通にかける時間がやけに長いと感じる場合には、法的効果とは直接関係のない、細かい「てにをは」の修正に時間をかけることが求められている可能性がありますので、その点を苦痛に感じるおそれがあります。

「営業マンとの仕事」をできる法務を目指そう

営業マンは法律よりビジネスを優先することが多い

法務として働く上で意外と想像できていないのが、「社内との調整業務」。特に、最も接点が多い営業マンとのやりとりは、法務部の社内業務でも重要な位置を占めています。

基本的に営業マンは、法律よりもビジネスを優先して仕事をしています。中には「法律よりビジネスを優先して主張することこそ、営業サイドの役割」と思っている営業マンも。

営業マンとうまくやりとりできる法務は重宝される

営業とのやりとりが多いのに、営業マンとのコミュニケーションが上手く行っていなければ、業務での苦労がかなり増えてしまいます。

逆に、営業マンと上手く仕事をすることができれば、全体的に業務が上手く回りやすい傾向にあります。特に成功している人は、営業部の飲み会にまで呼ばれる人もいるそうです。

営業マンと上手く仕事している法務担当者の方で、具体的な契約書の案件が生じる前に、あらかじめ必ず押さえて欲しいポイントを営業などの事業部側にきちんと伝えている方がいます。

営業側の立場からすれば、先方と口頭である程度内容を握ってしまった後では、内容を大きく覆すことができないことも多いです。あらかじめ優先度を伝えておけば、押さえるべきポイントを先方と握ってもらうことも期待できますね。

また、特に大きなリスクが発生した時、困るのは営業マン自身です。そういったリスクも想像できるように情報を伝え、現実的にどういった形で契約に落とし込むか、一緒に模索できる関係になれると理想的です。

営業などの事業部側に対しては、一方的に要望を伝えるのではなく、

  • それぞれの条項がなぜ重要なのか
  • 譲っていい点と、譲るべきではない点の分かれ目はどこか

などを、ビジネス上の優先度も踏まえつつ、筋道を立ててわかりやすく伝えていきましょう。

営業マンとの関係性を見極める、面接官への「逆質問」とは?

転職時は、面接官への「逆質問」をしておくと、その企業の法務部と営業マンの関係性を事前に知ることができます。

 

例:「営業から見て評価される法務とは?」

→ 「ビジネス面にもしっかり理解を示してくれる」「営業にもわかる言葉で話してくれる」といった具体的な答えが返ってくると、営業マンと法務部の間で日頃から信頼関係を築けていることが窺えます。
逆に、曖昧な返事や、見当違いな答えが返ってくると、普段から営業マンと法務部の間でのコミュニケーションをとれていない可能性があります。

 

例:「営業の方はどんな人達が多いですか?」

→ 答えとしては「体育会系」「温和」など。自分が一緒に働くことになる人たちですから、相性が合いそうか、事前に様子を探っておきましょう。

 

例:「事業部の方と普段どういう情報交換をする場合が多いですか?」

→ 「契約の相手方との力関係」、「契約の内容を審査する際、営業段階でどこまで合意が取れていたのか確認する」、「過去の取引上のトラブル事例」など、活発なやりとりが窺える答えが返ってきたら安心できます。

逆に、具体性のない答えが返ってきたら、あまり社内コミュニケーションが上手く行っていないように思われます。

まとめ:逆質問で自分に合った職場を見極めよう

逆質問で、ある程度「きつい」な職場は見分けられる

ここまで見たように、面接の場で

「納期に対する感覚は、自分と大きくズレていないか」
「営業との関係性は良好か」

を逆質問することで、法務転職において、自分に合った職場を見極めることができるでしょう。

もちろん、意欲の高い方であれば、仕事量の多い職場のほうが、やりがいを見出しやすいかもしれません。ご自身のキャリア形成に有用な環境や、成長につながる場を見極めて、希望に合った企業とのマッチ率を高めましょう!

 

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